<Q>
債権とは何ですか?

<A>
債権とは、特定の者(債権者)が特定の者(債務者)に対して特定の行為を請求する権利です。

<解説>
民法は、様々な権利を、「物権」と「債権」という2つのカテゴリーに分類しています。
物権と債権は、簡単にいうと、次のような権利です。

物権=人の物に対する権利
債権=人の人に対する権利

このうち債権は、正確にいうと、特定の者(債権者)が特定の者(債務者)に対して特定の行為を請求する権利です。

※「債権」に対応する相手方の義務を「債務」といいます。
(債権と債務は表裏一体の関係にあります)

債権は、例えば、次のような権利です。
・A氏(貸主)がB氏(借主)に対して100万円の支払(返済)を請求する権利
・C氏(買主)がD氏(売主)に対して購入した自動車の引渡を請求する権利
・E氏(被害者)がF氏(加害者)に対して100万円の支払(損害賠償)を請求する権利

債権の目的は、債務者の特定の行為です。
この特定の行為は、財貨や労務等を供給するという積極的な行為であることが普通ですが、特定の行為をしないという消極的なもの(不作為)である場合もあります。

ビジネス上の取引関係は、基本的に、人(会社)と人(会社)との間の債権債務関係です。